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健康コラム

中高年に意外と多い!? アキレス腱断裂を予防しよう

10月の第2土曜日は体育の日。学校や地域の運動会に参加する方も多いでしょう。
適度な運動は健康のためにも大切ですが、体を動かす前には準備運動を忘れずに。特に足首のストレッチを怠ると、「アキレス腱断裂」のリスクがあります。

中高年とアキレス腱断裂のリスク

アキレス腱断裂と聞くと、スポーツマンやアスリートの怪我というイメージがあるかもしれません。しかし、アキレス腱断裂は運動障害の代表的なもので、一般の中高年の方にもよく見られます。

アキレス腱とは、足首からふくらはぎにかけてついている、体の中でも一番太い腱です。
腱は筋肉と比べて伸縮性の低い部位です。そのため、いきなり大きな力が加わると、耐えきれず切れてしまう可能性があります。

アキレス腱が断裂すると、一時的に激しい痛みを生じます。人によっては断裂の瞬間に「バチッ」という音を耳にするケースもあるようです。アキレス腱が切れても歩くことはできますが、つま先立ちができなくなります。放置すると歩行困難になる可能性もあり、適切な治療が必要です。

前兆となる「アキレス腱炎」

アキレス腱の断裂は突然起こると思われがちですが、中高年の場合は前兆として「アキレス腱炎」が起こる場合もあります。
アキレス腱炎の特徴は、ふくらはぎからかかとにかけての痛みです。足首周辺に腫れや痛みが見られる場合は、アキレス腱炎の可能性があります。

アキレス腱炎になったら、まず足を休めることが大切です。さらに氷や冷湿布でアキレス腱を冷やすようにしましょう。痛みが治まらない場合は、病院を受診してください。

また、これらの予防にはストレッチが必須です。
運動前には足首を回す、アキレス腱を伸ばすなどしてしっかりと柔軟を行いましょう。急なダッシュやジャンプは足首に大きな負担をかけるので、なるべく避けるようにしましょう。

手術か保存療法を選択

治療には、手術保存療法の2種類があります。
手術では縫合とギプス固定を行います。傷の治りは早いのですが、傷跡が残るというデメリットがあります。治療には3~4カ月を要します。
保存療法とはギプスや固定用具で患部を固定し、断裂したアキレス腱の修復を待つ方法です。治療には時間がかかりますが傷跡は残りません。
双方のメリット・デメリットを考慮した上で、医師とよく相談して治療法を選びましょう。

まとめ

アキレス腱断裂は、放っておくと歩行困難を招きます。もし足首に腫れや痛みがある場合は、病院で検査してもらいましょう。
また、運動の前にはストレッチをしっかりと行い、怪我の予防に努めましょう。