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健康コラム

梅雨から夏にかけて注意したい細菌性食中毒

梅雨から夏にかけて、食中毒は最盛期を迎えます。ここでは夏に多い細菌性食中毒の種類と対処法を紹介します。

夏に多い食中毒

食中毒はその原因によって細菌性食中毒ウイルス性食中毒に分けられます。細菌性食中毒は夏に多く、主に汚れた手で食べ物に触ったり、傷んだ料理を食べたりすることで感染します。ここでは細菌性食中毒の原因菌を4つ紹介します。

・カンピロバクター
例年多発している食中毒の原因菌です。豚や鳥類などの家畜のほか、ペットからも検出されます。
感染源は主に鶏肉や井戸水で、予防には食材の十分な加熱や水の煮沸が必要です。キャンプやバーベキューなどでは食材の扱いに注意しましょう。また、動物と触れ合った後は必ず手を洗ってください。

・腸管出血性大腸菌(O157など)
主に加熱不十分な肉や汚染された井戸水に分布します。激しい腹痛と水のような下痢が特徴の食中毒で、血便が出る場合もあります。
年間1,000人以上の患者が発生しており、子供やお年寄りなど抵抗力が弱っている人は重症化しやすいため注意が必要です。

・黄色ブドウ球菌
人や動物の手指や鼻、化膿した傷などに広く分布する菌です。素手で調理したサンドイッチやおにぎりなどから感染するケースがあります。怪我をした手で直接食べ物に触れることは避け、調理の前には必ず手を洗いましょう。

・サルモネラ菌
家畜やペットなどの動物に分布する菌です。主に卵や加熱が不十分な鶏肉を食べることで感染します。サルモネラ菌は熱に弱いため、食材を75℃以上1分間加熱することで感染を予防できます。

食中毒の予防法についてはこちらの記事もご覧ください。

食中毒になってしまったら

激しい腹痛や下痢に加えて発熱や嘔吐の症状を伴う場合は、食中毒の可能性があります。 食中毒は原因となる細菌やウイルスによって対処法が異なるため、一刻も早く病院に行き、適切な処置を受けることが大切です。周囲への感染を防ぐためにも、早めに病院を受診しましょう。

なお、嘔吐物や下痢が付着した箇所は、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤等で消毒します。手は石鹸と流水でよくもみ洗いしましょう。