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健康コラム

中高年は注意したい! 急な運動によって起こるトラブル

青く澄んだ秋空の下で、思い切り体を動かしたい季節となりました。久しぶりに運動しようと靴紐を結ぶ方がいらっしゃるのではないでしょうか。実は急な運動は、けがや死につながる可能性があります。いきなり運動したときに起こるトラブルを防ぐための方法を紹介します。

■急な運動によって起こるトラブル

中高年がいきなり運動すると、転倒、筋肉痛、血圧の急激な変動などのトラブルが起こり得ます。けがや骨折、捻挫、打撲、肉離れを引き起こす可能性があるため、急な運動は危険です。

特に注意したいのが、心筋梗塞や狭心症などの心疾患を患っている人です。急に運動すると、心臓に負担がかかり、突然死につながるケースがあります。高血圧、糖尿病、脂質異常症などがある人は動脈硬化を発症しやすく、心疾患を引き起こす可能性があるため気を付けましょう。

■中高年と青年期の主な違い

中高年は加齢によって体が衰えているため、いきなり運動をするとトラブルが発生しやすいとされています。急に激しい運動を行ったことで、体に支障をきたし病院へ行くというケースにならないよう、中高年と青年期の違いを把握しましょう。中高年になると低下する主な機能は次の通りです。

  • 筋力
  • 心肺機能
  • 柔軟性
  • 俊敏性
  • バランス能力

青年期と比べてさまざまな機能が低下するため、中高年は運動前の準備がより大切になります。
もちろん、中高年以外にとっても準備運動を行う重要性は変わりません。

■運動前にチェックすべき主なポイント 

運動前に特にチェックしておきたいポイントをまとめました。以下のチェックシートを活用し、急な運動によるトラブルをできるだけ予防しましょう。

確認すべき体の調子
・血圧に問題はないか
・疲労はないか
・睡眠不足ではないか
・食事抜き、食べ過ぎではないか
・体調不良ではないか
・体に痛みがないか
前もって医師への相談が望ましい病気
・高血圧症
・糖尿病
・脂質異常症
・心臓病(狭心症、心筋梗塞など)
・脳卒中
・腎臓病
環境に適応するための準備
・気温や湿度、天候に合わせた服装を準備したか
・気温や湿度が高いときは、特に注意して運動前に水分補給を行ったか

より安全に運動に取り組みたい方は、メディカルチェックを行いましょう。気が付かないうちに運動制限が必要な病気にかかっている場合があります。医師に運動できる健康状態かを判断してもらうと、安心ですね。

■まとめ

運動する前に、体の調子や運動する環境をぜひ確認してみてください。高く澄みきった秋空の下で、気持ちのよい汗を流しましょう。