食事中にむせる、食べ物が飲みにくいといった状態にはなっていませんか。もしかしたら、摂食嚥下障害かもしれません。摂食嚥下障害が続くと、食べる楽しみが失われることも。ここでは、摂食嚥下障害のサインや予防法を紹介します。
摂食嚥下障害とは、飲食物の咀嚼や飲み込みが上手くできない状態を指します。食べる力・飲み込む力が弱い方に発症しやすい障害です。そのほか、扁桃炎や食道炎、脳卒中、神経筋疾患、認知症、心身症、ストレス性の胃潰瘍などの病気が原因になることも。
摂食嚥下障害が続くと、窒息や栄養不足、脱水症状、誤嚥性肺炎などにつながることがあるため、早めに摂食嚥下障害に気づいて対処することが大切です。
※誤嚥性肺炎についてはこちらのコラムをご覧ください。
摂食嚥下障害がある方は、以下のような症状が現れます。次のことに当てはまったら、摂食嚥下障害かもしれません。
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摂食嚥下障害の予防・改善法を3つ紹介します。
腹式呼吸を習慣化することで、呼吸機能の向上が期待できます。呼吸機能が高まることで、のどや器官に痰や食べ物が入っても排出しやすくなります。
「パ行、ラ行、タ行、カ行、マ行」の発音を繰り返してみてください。食べ物を飲み込むときに使う器官を鍛えることができます。
体に力が入っていると、飲み込むときに使う器官が動かしにくくなるため、首や口、舌をリラックスさせましょう。具体的には、肩の力を抜いて首をゆっくり動かす、頬を膨らませたりへこませたりする、舌を出したり引っ込めたりするなどがあります。
そのほか、正しい姿勢でゆっくりと食事をする、口の中をきれいな状態に保つなどを意識してみてください。症状が進んでいる方は、病院でトレーニングをすることをおすすめします。
楽しく食事をするためにも、摂食嚥下障害にならないよう予防することが大切です。チェックリストを見て思い当たると感じた方は、腹式呼吸をする、発音トレーニングをするなど、無理のない程度で改善法を試してみてください。