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健康コラム

エコノミークラス症候群は帰省中の車・電車の中でも起こる!?

エコノミークラス症候群は、飛行機のエコノミークラスを利用する際に起こる病気と思われがちですが、車や電車の中、避難所でも発症する可能性があります。今回は、エコノミークラス症候群の症状や予防法について紹介します。

■エコノミークラス症候群とは?

エコノミークラス症候群は、飛行機・電車・車・避難所といった窮屈な空間で、水分を飲まず、長時間同じ姿勢でいるときに生じやすい病気です。「急性肺血栓塞栓症」とも呼ばれます。

水分を摂取せず、狭い環境で長い間動かないでいると、血流が悪くなり、血液が固まりやすくなります。エコノミークラス症候群は、この固まった血液(血栓)が歩いている間に足から肺の方に流れ、肺動脈を塞ぐことで発症します。特に、高齢の方、肥満の方、妊婦さんなどはエコノミークラス症候群の発症リスクが高くなるといわれています。

■エコノミークラス症候群の症状

エコノミークラス症候群になると、血流が悪くなるため、足がむくみ、腫れ、痛みといった症状が現れます。血の固まりが肺の血管に詰まると、呼吸がしにくくなるため、息切れや動悸、胸・背中の痛みが生じます。時には失神やショックが起きることも。症状が重い患者様の場合は、突然死の危険性があります。

■エコノミークラス症候群の予防法

血液の流れを良くすることが、エコノミークラス症候群の予防には効果的です。

  • 軽い運動・マッサージをする

    足の指でグー・パーを繰り返す、つま先を上げ下げする、足首を回すなど、足を軽く動かすことで、血行を促進させましょう。ふくらはぎを軽く揉むのもおすすめです。

  • こまめに水分補給をする

    飛行機や電車、避難所などにいると、ついトイレを我慢してしまいますが、こまめに水を摂取することが大切です。ビールや、カフェインを含むコーヒー、紅茶などは脱水症状を促すリスクがあるため、控えましょう。体内の水分が失われると、ドロドロした血液になり、血流が悪化しやすくなります。

    そのほか、体を締め付けない服装を着る、できるだけ足を伸ばせる場所を確保することも、エコノミークラス症候群の予防につながります。

■まとめ

エコノミークラス症候群は突然死するかもしれない病気です。年末は、旅行や実家への帰省のため、飛行機や電車、車などを利用する方が多いでしょう。楽しく年を越せるよう、軽い運動・マッサージや適切な水分摂取などを心掛けてみてください。