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健康コラム

それ、風邪ではないかも!放っておくと危ない肺炎とは

厚生労働省の「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、日本人の死因として第5位に挙げられている肺炎。免疫力が下がりがちな高齢者の方は、肺炎にかかりやすい傾向があります。今回は、肺炎にかかる原因と予防法、肺炎の診断・治療法について紹介します。

■肺炎とは

肺炎とは、気道から入り込んだ細菌やウイルスなどの病原体が、肺の組織まで侵入したことによって炎症を起こしている状態をいいます。

肺炎は、主にウイルスや細菌、微生物が原因で起こります。体の免疫力が下がっていると、これらに感染しやすくなります。また、ものを飲み込む力が弱っている高齢者の方は、食べ物や唾液などの誤嚥が発生しやすいため、「誤嚥性肺炎」になることが多いです。

肺炎の主な症状としては、せきや発熱、胸の痛み、痰、息苦しさなどがあります。一見、風邪と似た症状ですが、かぜと比べて症状が重く、長引くのが特徴です。肺炎を放っておいてしまうと、重症化し入院が必要になる場合もあるので注意しましょう。

■肺炎の予防法

肺炎を予防するには何をすると良いのでしょうか。以下、主な予防法をまとめました。

  • 手洗い・うがい、マスクを着用する

    肺炎を予防するには、まずは細菌やウイルスなどに感染しないように気を付けることが大切です。手洗い・うがいを徹底し、外出の際はマスクを着用しましょう。

  • 規則正しい生活習慣を送る

    規則正しい生活習慣を意識し、免疫力を低下させないよう努めることも欠かせません。喫煙は肺炎のリスクを高めるため、禁煙を心掛けましょう。

  • 予防接種を受ける

    肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンを接種すると、肺炎球菌やインフルエンザウイルスによる肺炎の予防・重症化防止が期待できます。

■肺炎の診断・治療方法

肺炎は次のような方法で診断します。

  • 問診
  • 胸部X線検査
  • 胸部CT検査
  • 血液検査 など

肺炎は原因となる病原体によって治療法が変わります。細菌による肺炎だった場合、治療には主に抗菌薬が使用されます。

※処方された薬を飲んでも症状が改善されない場合は、再度医療機関を受診するようにしましょう。

■まとめ

11月はぐっと気温が下がることから、体調を崩しやすい時期です。いつもの風邪とは違った重い症状が見られたり、なかなか症状が改善されなかったりする場合は、早めに近くの医療機関を受診しましょう。