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健康コラム

長続きする胃の不快感…もしかして慢性胃炎の症状かも

「最近よく胸やけがする」「食事の量を増やしていないのに胃もたれする」などの胃の不快感が続く場合、慢性胃炎が起きている可能性があります。症状が現れないまま進行し、胃がんのリスクを高めることもある慢性胃炎の原因や症状、改善方法についてそれぞれ解説します。

■慢性胃炎の原因

慢性胃炎は胃にピロリ菌が感染することが原因で発症します。ピロリ菌は、胃の表層を覆っている粘膜に住みつく菌で、胃の炎症を引き起こします。胃液には食べ物を酵素で消化するだけでなく、強い酸を出し、細菌の侵入を防ぐ働きがあります。一方で、ピロリ菌は胃酸を分解する酵素を出すという特徴があります。この特徴により、ピロリ菌は胃の中でも生息することができ、粘膜の中で増殖しながら炎症を起こします。

慢性胃炎は、ピロリ菌を取り除かない限り症状の改善は見込めません。ピロリ菌感染を放置したままでいると、慢性胃炎だけでなく胃・十二指腸潰瘍・胃がんなど、深刻な病気の原因にもなります。

■慢性胃炎の症状

検査で胃にピロリ菌が生息していると分かってもほとんどの人は無症状ですが、以下のような胃痛や不快感を伴う症状が目立つ場合もあります。

  • 胃の痛み
  • 腹部の不快感
  • 胃もたれ
  • 胸やけ
  • 吐き気
  • 食欲不振 など

慢性胃炎が長く続くことで胃の粘膜が薄くなり、「萎縮性胃炎」と呼ばれる症状も引き起こされます。萎縮性胃炎が進行すると、胃がんのリスクもさらに高まります。軽度であっても慢性胃炎が疑われる症状がある場合は病院での診療を検討しましょう。

■慢性胃炎の改善方法

慢性胃炎の改善の方法としては、主に「薬物療法」「ピロリ菌の除菌」「生活習慣の改善」の3つがあります。

  • 薬物療法

    薬物療法は胃の痛みや胸焼けなど慢性胃炎の症状があった場合、専門医の医師の判断に従って行います。

  • ピロリ菌の除菌

    無症状であっても検査でピロリ菌の感染が見つかった時点で、除菌治療を行います。胃酸の分泌を抑える薬と抗生物質を7日間服用し、除菌治療の終了から8週間後に再度ピロリ菌が体内にいるかどうか検査を行います。この服用により、80%の方はピロリ菌の除菌が完了しますが、除菌できなかった方は再度7日間の服用を続けることで大半のピロリ菌が除菌できます。

  • 生活習慣の改善

    食習慣の見直しやストレスをためない工夫により、胃が荒れる要因を減らしていきます。具体的には以下の生活習慣の改善を行います。

    • 食べすぎ、飲酒のし過ぎをやめる
    • 禁煙
    • 香辛料を減らす
    • 睡眠を十分に取る
    • 適度に運動をする

■まとめ

慢性胃炎とは胃にピロリ菌が感染することが原因で発症する病気です。ほとんどの人は慢性胃炎になっても無症状ですが、胃の痛みや不快感などがともなう場合もあります。進行すると胃がんのリスクを高める、「萎縮性胃炎」に発展するケースもあるため、慢性胃炎の症状が現れたり、検査でピロリ菌の感染が見つかったりした場合は早めの治療を開始し、胃炎の原因を取り除きましょう。