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健康コラム

寒暖差アレルギーに要注意

季節の変わり目は朝晩と日中の気温の差が大きく、体調に不安を覚える方も多いのではないでしょうか?この時期に気を付けたいのが、鼻水やくしゃみなどの症状が出る「寒暖差アレルギー」です。今回は寒暖差アレルギーの症状や原因、対策を紹介します。

■寒暖差アレルギーとは?

寒暖差アレルギーとは、寒暖差によってくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が起こる鼻炎のことです。医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれていて、温度差が7度以上になると症状が出やすいと言われています。

寒暖差アレルギーの原因はまだ解明されていませんが、寒暖差によって自律神経のバランスが乱れることが関係していると考えられています。

自律神経には血管の収縮・拡張をコントロールする働きがあるため、そのバランスが乱れると鼻の粘膜の血管が広がって腫れ、鼻炎の症状が出るのです。寒暖差アレルギーはあくまで寒暖差が原因ですので、アレルギー性鼻炎や花粉症のようなアレルギー反応が起きているわけではありません。

■寒暖差アレルギーの症状

寒暖差アレルギーの症状は主に鼻水、くしゃみ、鼻づまりです。アレルギー性鼻炎や風邪と症状が似ていますが、鼻水の状態や目のかゆみ、熱の有無などの症状の現れ方が異なります。

寒暖差アレルギーの場合は、水っぽい鼻水が出て数日間鼻づまりが起こり、くしゃみも一時的に続くことがあります。しかしアレルギー性鼻炎のように目のかゆみはなく、風邪にかかったときのように熱が出ることもありません。

寒暖差アレルギー アレルギー性鼻炎 風邪
鼻水 水っぽくてサラサラ 無色透明
悪化すると黄色っぽくなる
黄色っぽくて粘り気がある
鼻づまり 数日間続く 長期に渡って続く ない場合もある
くしゃみ 一時的に続く 何度も続けて出る 長くは続かない
目のかゆみ ない ある ない
出ない 出ない 出る

■寒暖差アレルギーの予防・対策

寒暖差アレルギーを防ぐためには、身体で感じる温度差を減らし血行を良くすることが大切です。手首・足首・首など太い血管がある場所を温めると血流が促進されます。マフラーや手袋などを身に着けて身体を温めることを意識してみてください。寒い部屋を前もって暖めておくことも有効です。外出する際はサッと羽織れる上着を持ち歩き、体温調節しやすいように工夫しましょう。

血行を良くするためにストレッチやウォーキングなどの軽い運動をするのもおすすめです。筋肉量が少ないと体内で作られる熱量が少なくなって寒暖差に弱くなりやすいと考えられています。筋トレや有酸素運動も意識的に行い、筋肉量を増やして長期的な寒暖差アレルギーの予防につなげましょう。

■まとめ

寒暖差アレルギーは、寒暖差によって鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの症状が起きる鼻炎の一種です。アレルギーではなく、目のかゆみがない、水っぽいさらさらした鼻水が出るなどアレルギー性鼻炎と異なる症状の現れ方があります。風邪のように熱が出ることもありません。

寒暖差アレルギーを防ぐためには、衣類や部屋の温度などを工夫して血行を良くする対策が有効です。また、予防のためには、軽い運動、筋トレなどを意識して行い、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。