健康ガイド

健康コラム

冬に悪化しやすい神経痛に注意!

秋から冬へと季節が移り変わり、神経痛がひどくなってきたと感じる方もいるかもしれません。実は、神経痛は体が冷える冬の時期に悪化しやすいと言われています。

今回は、冬に神経痛が悪化しやすい理由や注意すべき神経痛の種類を解説します。また、寒さが本格化するこれからの季節に取り組みたい、神経痛を予防・緩和する運動の方法も紹介します。

■神経痛が冬に悪化しやすい理由は?

寒くなると血管が収縮して血行が悪くなります。その結果筋肉が硬くなって筋肉と筋肉の間にある神経が圧迫され、神経痛が増してしまうと考えられています。

また、寒くなると外に出る機会が減って運動量が少なくなり、血行が悪くなります。これも冬に神経痛が悪化する原因の1つとされています。

■冬に注意したい神経痛の種類

3つの主な神経痛「坐骨(ざこつ)神経痛」「肋間(ろっかん)神経痛」「三叉(さんさ)神経痛」を紹介します。

  • 坐骨神経痛
    お尻から足の甲まで縦に走っている坐骨神経が圧迫されて起こる痛みの総称です。腰を反らせたときや歩くときに下半身にしびれ・痛みが起きたり、お尻の痛みが強くて長時間座ることが困難になったりします。
  • 肋間神経痛
    肋骨に沿って走っている肋間神経が圧迫されて起こる痛みの総称です。胸や脇など上半身に痛みが出て、深呼吸やせきをしたり体勢を変えたりしたときに痛みが増すこともあります。
  • 三叉神経痛
    目・あご・頬の3方向に分かれて走る三叉神経が圧迫されて起こる顔面の痛みの総称です。歯を磨いたり食べ物を噛んだりしたときに痛みが起き、特に頬やあごなど顔の下半分に痛みが出ることが多いとされています。

■神経痛の予防・緩和のための運動

冬の神経痛悪化を防ぐためには、ウォーキングや筋トレなどで適度に運動をして血行をよくすることが大切です。

  • ウォーキング
    ウォーキングは身体全体を使う運動ですので、全身の血行改善につながります。まずは足腰への衝撃が少ない土・芝生の上を10分程度歩くようにし、慣れてきたら少しずつ歩く時間を長くしましょう。寒くて外に出るのが億劫なときは、部屋の中で足踏みをするだけでもよいです。
  • 筋トレ
    筋トレは筋肉の緊張をほぐす効果があるため、神経痛を予防・改善したい方におすすめです。

おすすめの筋トレ

  • 片脚立ち
    転倒しないように机などに右手をつき、姿勢をまっすぐにした状態で膝を曲げ、床につかない程度に1分間右脚を上げる(左右を入れ替えて1日3セット行う)
  • スクワット
    足を肩幅より少し広めに開き、つま先は30度程度開く。膝がつま先より前に出ないよう注意しながら、お尻を後ろに引くように身体をしずめる(5~6回を1セットとして、1日3セット行う)

運動してもよいのか分からないときは、担当の医師や理学療法士に相談してください。また、運動中に痛みが出たり運動した後に神経痛が悪化したりする場合は、痛みが治まるまで運動を控えて安静に過ごしましょう。

■まとめ

冬の時期は寒さによって筋肉が硬くなり、神経痛が悪化しやすくなります。痛みを予防・緩和するためには、こまめに運動やストレッチを行うことが大切です。もし痛みが続くようなら、慢性化する前に一度医師に相談してみましょう。