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健康コラム

春に気を付けたい高齢者の病気とは?

春になると、気温が上がり始めて少しずつ過ごしやすくなります。しかし春は「三寒四温」というように寒暖差が大きいため、高齢者にとっては体調を崩しやすい時期でもあるのです。
そこで今回は、春に気を付けたい高齢者の病気として「膀胱炎」「肩こり・腰痛」「熱中症」の3つを紹介します。

■膀胱炎

身体が春の寒暖差に対応しようとして交感神経(身体を活動的にする自律神経)が優位な状態が続くと、身体の抵抗力が落ちてしまい、膀胱炎にかかりやすくなります。
また、朝晩の冷えによって水分の代謝が下がってしまい、排尿が少なくなり、ウイルスが繁殖しやすくなることも膀胱炎の原因の一つとして考えられます。

さらに春は年度の区切りでもあるため、家族の転勤・就職などによって周囲の環境が大きく変化し、強いストレスを感じることで自律神経が乱れて、膀胱炎にかかることもあります。

膀胱炎を防ぐためには、水分を積極的に取り、疲労やストレスをため込まないことが大切です。自律神経の乱れの予防方法についてはこちらのコラムを参照ください。

■肩こり・腰痛

春の激しい気温変化に合わせようとして交感神経の働きが優位になると、筋肉が緊張して肩こりや腰痛が悪化しやすくなります。
また、人との出会いや別れが多くなる春先は環境の変化によってストレスを感じることも増えるため、筋肉が緊張して血管そのものが収縮し、肩こりや腰痛が起こることもあります。

肩こりや腰痛の悪化を防ぐためには、ウォーキングやエクササイズをして身体を動かしたり、リラックスする時間を設けたりして、筋肉の緊張をほぐすことが大切です。

■熱中症

春先の身体はまだ暑さに慣れていないため、気温が急激に高くなると体内の水分調整がうまく行われず、熱中症になってしまうことがあります。熱中症というと夏のイメージが強いことから、気温が高くても油断して水分補給を怠ってしまい、熱中症になってしまうこともあるのです。

特に高齢者は皮膚感覚が鈍く暑さを感じにくい傾向があり、体温調節機能も低下しているため、気づかないうちに熱中症になる危険性があります。

春の熱中症を防ぐためには、喉が乾いていなくてもこまめに水分補給をし、定期的な運動で汗を流して急な暑さに対応できるようにしておくことが大切です。熱中症について詳しくはこちらのコラムを参照ください。

■まとめ

春は寒暖差が激しく周囲の環境の変化も大きいため、体調を崩しやすい季節です。春を元気に過ごすために、朝食を摂る、適度に運動する、睡眠のリズムを整えるなど健康的な生活習慣を心がけましょう。