
寒暖差が激しい春は、身体が気温の変化に合わせようとして自律神経が乱れやすくなります。その結果「風邪でもないのに体がだるい」「日中眠くなる」「めまいがする」など、いわゆる「春だる」の症状が現れることも。
そこで今回は、春に乱れがちな自律神経を整える方法を「運動」「入浴」「栄養素(食事)」の3つの観点から紹介します。
「春だる」の症状について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
適度な運動は、身体がリラックスしているときに働く「副交感神経」を優位にし、自律神経の調節機能を強める効果が期待できます。息が軽く弾む程度の運動を、気持ちよいと思える範囲で無理せずに行いましょう。
具体的な運動の例としては、ウォーキング、ストレッチ、ヨガなどが挙げられます。まずは自分が続けやすい運動を1つ選んで取り組んでみましょう。
ゆっくり湯船に浸かって身体を温めると、副交感神経が優位になって自律神経のバランスが整いやすくなります。
入浴するタイミングは、寝る前の1~2時間前がベストです。寝る前に入浴することでリラックスでき、質の高い睡眠につながります。ただし、夕食後すぐの入浴は消化不良を起こし、胃腸の調子が悪くなりかねないため、夕食後1時間は空けて入浴するようにしましょう。
お湯の温度は40℃程度がベストです。42℃以上の高温にすると、交感神経が優位になって疲れが取れにくくなってしまいます。また、長湯は脱水や疲労の原因になるため、入浴時間は10~15分程度にしましょう。入浴前後の水分補給も大切です。
自律神経の改善が期待できる栄養素を含んだ食べ物を紹介します。次のような栄養素を意識しつつバランスの良い食事を心がけることが大切です。
GABA(γ-アミノ酪酸) | 栄養素の働き:脳や神経をリラックスさせる 含まれている食材・食品:野菜(トマト、なす)、果物(メロン、バナナ)、発酵食品(キムチ、納豆)など |
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ビタミンB6 | 栄養素の働き:体内にあるGABAを増やす 含まれている食材・食品:肉(鶏ささみ、豚ヒレ)、魚(マグロ、かつおなど)、果物(バナナ、アボカド)など |
トリプトファン | 栄養素の働き:幸せホルモンであるセロトニンを増やし、ストレスを抑制する 含まれている食材・食品:大豆製品(豆腐・納豆)・乳製品(チーズ、牛乳)・バナナなど |
寒暖差が大きい春は自律神経が乱れやすく、体調を崩しがちです。運動・入浴・食事の観点からライフスタイルを見直して、元気に春を過ごしましょう。