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健康コラム

子供の夏風邪「ヘルパンギーナ」にご用心!

6月から8月頃にかけて、乳児や幼児の間で流行する病気に“ヘルパンギーナ”があります。
この病気は夏風邪の一種で、ウイルスの感染によって起こります。

ヘルパンギーナの症状

大きな特徴は、38~39度、ときには40度を超える高い熱が急に出ることです。今まで元気だったお子さんが、せきや鼻水などのかぜの症状も無く、突然高い熱を出すため、親御さんはびっくりされます。
もう一つの特徴は、のどの中にできる水ぶくれです。多くはのどの奥にできるため、小児医に指摘されるまで気がつきません。のどの痛みがひどく食欲がなくなり、飲み物や食べ物の摂取が難しくなります。小児科では、熱を下げ、痛みを軽くするお薬が処方されます。

ヘルパンギーナにかかってしまったら?

ご家庭で気をつけていただきたいことは、水分の補給法と食べ物です。特に小さいお子さんは水分の摂取すら難しくなることがあり、ひどい場合には脱水症で点滴が必要になります。
水分の補給は、ポカリスエット、アクアライトなどのスポーツ飲料を少量ずつ頻回に与えるのが基本です。オレンジジュースなどの酸っぱい飲み物は、のどにしみるせいか嫌うことが多いようです。2才以下のお子さんであれば、1回50cc程度を1~2時間毎に補給してください。寝ているときは、起こして無理に飲ませる必要はありません。
食べ物については、ポテトチップスやせんべいのような固いものは、のどの痛みのためあまり食べなくなります。このとき、ぜひ試していただきたいのが、ヨーグルト、プリン、ゼリー、アイスクリーム、豆腐などのかまずに飲み込める食べ物です。多くの場合、このような形の無い食べ物なら食べてくれます。
ヘルパンギーナは、基本的に「たちの良い」病気で、通常3~4日、長くても1週間程度で解熱します。口の中の水ぶくれもしだいに消えて、後に何も残しません。
この期間は水分の補給を十分に行って脱水症を予防しながら、食べ物の工夫で体力が落ちないように過ごさせてあげるのが、ヘルパンギーナの上手な対処方法と言えるでしょう。

※記事初出:広報誌「コンチェルト」第20号
執筆者:呉繁夫 医師