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健康コラム

減塩が大事といわれるのはなぜ? 塩分と高血圧の関係

「塩分の摂りすぎで高血圧になる」と聞いたことがある人は多いのでは? 近年は“減塩ブーム”の影響もあって、減塩調味料や塩分カット食品を多く見かけるようになりました。減塩が大事といわれますが、そもそもなぜ塩分過多で高血圧になるのでしょうか。

塩分過多で高血圧になる理由

塩分を摂取すると、血液中の塩分濃度が上昇します。塩分濃度が高まると、私たちの身体は血液の濃度を一定に保とうとするため水分を増やします。すると血管にかかる圧力が上昇し、血圧が上昇する仕組みとなっています。

塩分摂取による影響の受けやすさ(食塩感受性)には個人差があり、塩分の影響を受けやすい人とそうでない人がいるといわれています。また、高血圧の発症には遺伝子が関わっていることも研究の結果分かってきています。自分の家族はどうでしょうか?

1日の食塩摂取量の目安

厚生労働省では男性8.9g/日未満、女性7.0g/日未満、日本高血圧学会では6.0g/日未満が推奨されています。しかし、日本人の平均塩分摂取量は男性10.8g、女性9.2g(「平成28年 国民健康・栄養調査」より)。日本人の食塩摂取量は基準値と比較すると多いことが読み取れます。食塩感受性が強い人もそうでない人も、予防のために塩分摂取量を減らすことが大切です。

※低血圧など特定の疾患のある場合や汗をかいた後は例外として塩分が必要になることがあります。

減塩のコツ

減塩に取り組む際は、外食の頻度を減らしたり、減塩調味料に切り替えたりして徐々に塩分を減らすのがポイント。参考として、塩分の多い食品・料理をいくつかご紹介します。

・カップ麺 1個(100g) 5.5g
・きつねうどん 1人前 5.3g
・塩ざけ 1切れ(40g) 3.5g
・カレーライス 1人前 3.3g
・梅干し 1個(10g) 2.0g
・みそ汁 1杯 1.5g

日本高血圧学会「減塩のコツと塩分の多い食品・料理」(三浦克之,絵:安東克之)より一部抜粋

まとめ

高血圧は、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高めます。塩分を摂り過ぎていると感じた方は、食習慣を見直してみてはいかがでしょうか。