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健康コラム

カプサイシンとは? 辛いものを食べるときの注意点

夏になると、ピリッと辛い麻婆豆腐やカレーが食べたくなりますよね。「辛い」と感じさせる代表的な成分に、「カプサイシン」があります。カプサイシンは食べ物をおいしいと感じさせる効果をもたらすことがありますが、食べ過ぎるとのどや胃が荒れることがあります。
今回は、辛いものを食べるときの注意点を紹介します。

■カプサイシンとは

キムチ・カレーといった料理や、七味唐辛子・ラー油といった調味料などにしばしば含まれるカプサイシン。カプサイシンは唐辛子の果実に含まれている、辛味をもたらす成分です。口にすると、体がカーッと熱くなります。

食べ物の味は基本的に「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」に分類されますが、これらはどれも「味覚神経」で感じるもの。一方で「辛味」は刺激として感じる味になります。

カプサイシンには体温を上げ、発汗を促す働きがあります。また、口や食道、胃が適度に刺激されることで、唾液が分泌され、食欲増進の効果も期待できます。夏の暑さで食欲が低下している場合は、普段の料理に辛さを少しプラスしてみると、ご飯がすすむかもしれません。

■カプサイシンを取りすぎると?

辛いものを取りすぎると、粘膜が傷つきやすくなり、のどや胃が荒れます。気管支が刺激され、咳が出たり、息切れしたりすることもあります。そのほか、吐き気、腹痛、下痢などの症状が現れる場合も。食べすぎには気を付けましょう。

■辛いものを食べるときの注意点

人によって刺激の感じ方、体への影響は異なります。他者にとっては平気な辛さでも、自分にとっては体調不良の原因になることも。一度に辛いものを口にするのではなく、少しずつ食べ進め、自分に適した辛さを把握することが大切です。また、体の調子が悪いときや刺激を感じやすい子どもなどは、辛いものの摂取は控えたほうが良いかもしれません。

辛さが気になるときは、料理にヨーグルトを加えたり、ラッシー(ヨーグルト飲料)や牛乳と一緒に食べたりするのも手です。辛さが和らぐといわれています。

■まとめ

気温が上昇するとどうしても食欲が低下するものです。食欲を増進させる働きがあるカプサイシンを自分の体調と相談しながらうまく活用しつつ、暑い夏を乗り切ってはいかがでしょうか。

〈参考資料〉